かわさき市民オンブズマン会報 第35号

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***もくじ***

● 「主張」阿部市長との面談について(代表幹事:江口武正)
● かわさき市民オンブズマン第7回定期総会(記録:巽 栄作)
  • 第1部 講演:大川隆(弁護士)
  • 第2部 総会
  • 日ごろ抱く市政への疑問
● 阿部市長との面談覚書(佐藤宣雄)
● 阿部市長の組織改革を読む(望月文雄)

● 十字路
   ・進みつつある有事体制(佐々木玲吉)
   ・気配を知る(佐藤貞男)

● 会計報告

主張:阿部市長との面談について
―初めての面談4月25日実施―
代表幹事 江口武正



阿部市長との面談について

―初めての面談4月25日実施―

代表幹事 江口武正



 阿部川崎市長が高橋前市長にとって代わって1年半が経過する。阿部氏の当選直後から我々が開催を強く望み、

文書でも数回申し入れていた市長との面談が4月25日にやっと実現した。ただ、川崎市からの連絡は開催日の2日

前という余裕のないもので、篠原代表幹事のスケジュールが合わないという問題もあったが、折角の機会であり

面談を受諾した。

 苦手な団体として我々を避け通した高橋前市長とは180度異なり、被告として訴えている我々「かわさき市民

オンブズマン」と会見すること自体、前向きな姿勢が窺え、阿部市長をその点では評価したい。そして、30分の

予定であったが、時間を上回って熱心に話し合った。

 市長と我々は基本的には川崎市を住み良い市にしたいと言う思いは同一であり、敵対する関係ではないことを

確認し、市長も同意した。話合いは当方で用意した7項目に沿って順次進めた。全部を網羅できないため、特徴

的な案件を概略報告する。

 かわさき港コンテナターミナル株式会社(KCT)の実質破綻問題につき今年度川崎市を提訴したが、KCTは自立

した会社として会社運営が出来ないことが明確になっており、経営に無理があり、実態を直視し勇気を持って決

断して欲しいと申し入れたが、もう少し状況を見たいとの市長の見解であった。

 南伊豆保養所問題、川崎縦貫道三田工業汚職等の事件は司法の裁定が出て、我々の主張がすでに認められてお

り、解決をいたずらに先延ばしをしないよう強く申し入れた。必ずしも前向きな回答は得られなかったが、我々

の主張を良く聞いてくれた点は評価したい。

 また、川崎市には我々オンブズマンの他、川崎市の中に官製の「川崎市市民オンブズマン」という組織がある

が、このオンブズマンは名前と違い、実態は「直ぐやる課」「苦情係」の域のものである。 行政の不正を正す

「オンブズマン活動」と性格が違っており、名前を変えて我々との混同を避けて欲しいと明確に申し入れた。

 加えて、高給取のオンブズマンを顧問にして経費節減する、官製オンブズマンに包括外部監査の実施項目のフ

ォローを義務付けることにつき提案した。市長も川崎市の官製オンブズマンが必ずしも旨く機能していないこと

は認めて我々の意見も参考にしたいとのことであった。手続きの問題もあり、直ぐに変更は難しいと思うが、懸

案の事項を責任者に直接伝えたことに意義があると思う。

 談合の排除・入札制度改善についても申し入れた、市長は制度改善委員会を設立してよい制度に改めたいとの

説明であった。

 最後に、内部からのバイアスの掛かった意見だけでなく、我々市民の生の意見も今後も継続して聞いて欲しい

旨申し入れたが、懸案事項が溜まった段階でまた合いましょうとの市長の返答であったが、今日言及出来なかっ

た項目が3点あり、すでに懸案事項が溜まっていると反論しておいた。

 会合の内容は以上であるが、会見日の前日に東京高裁で判決が出た三田工業事件弁護士費用の支払いについて、

早期に決着したらとの当方の意見を承りますと受けたが、後日最高裁に川崎市は上告しており、柔軟な態度と実

際の運用は異なるようだ。川崎市側の弁護士の意向を尊重せざるを得ないのか、自身の決断が出来ないのか、い

ずれにしろ楽観は出来ない。我々は従来通り税金の無駄遣いを糺す活動を継続し、市長に対しては是々非々で対

処することが必要のようだ。

 川崎市の市政改善のため継続して面談の機会を設けるよう要望しておく。






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阿部市長との面談覚書 (佐藤宣雄)
                                

阿部市長との面談覚書

佐藤宣雄



かねてより申入れしていた阿部市長との面談が去る4月25日午後4時20分から行われた。当方の参加者・江口

代表幹事、清水事務局長、佐々木、望月、金澤、佐藤の各幹事、横田会員。話し合いの課題は、1.KCT訴訟、

2.談合・入札制度、3.南伊豆保養所問題、4.官製オンブズマン、5.かわさきファズ株式会社、

6.塩漬け土地、7.縦貫地下鉄、を予定していたが、面談時間が30分ほどということなので1から4にしぼり

話し合いを行った。

 冒頭、江口代表より我々オンブズマンの性格、活動の趣旨を説明したところ、十分承知しているとの答え。

1.KCT訴訟 従来の当方折衝状況を説明、果たして自立していける企業か、外部監査でも厳しい指摘があった

 とおりだが如何にたいし、港湾の機能を保持しながらどうゆうさばきがいいか検討している。

 ただ訴訟となると市は被告になり多少つっぱった反応になる、表向きは対立した形になる。しかし自分のや

 っていることの半分はオンブズマンが後押ししてくれている、半分は追い込まれている。目標値の読み違い

 もあるし、本件は良く承知している。心配ならまた言って来て欲しいとのことであった。

2.談合・入札制度 北部医療施設をめぐる談合の疑いなど、談合防止の方法については、一般競争入札にす

 べきではとの提案に、談合をなくすことは同感。中小の事業は電子入札で殆ど解決できると考えている。

 問題はJVなどの大きな事業について内部告発で詳細なデータでも整わない限り疑わしくとも摘発できない。

 検討委員に立派な人材を充てるようにしたい。効果的合理的方法があれば提案して欲しい。

  なお、当方から、物品購入についても談合があり、金額は小さくても繰り返されれば多額になるので注意

 して欲しいと要望。

3.南伊豆保養所問題 弁護士費用についてこのあたりで手をうってはどうかと当方から打診したが明確な回

 答はなし。続いてこの土地の売買と評価をめぐって誰も責任をとらないのは市民感情として納得がいかない、

 何等かの処分をすべきではないかと尋ねると市長の個人的な所見が披露された。

  なお、岩手の東和町の土地は有効利用を地元と相談中とのこと。

4.官製オンブズマン 名称がまぎらわしい。官製オンブズマンは税金の無駄遣い、行政のチェックといった

 オンブズマン本来の仕事の内容と違うのだから名称を変えて欲しい、またその経費から考えて顧問にしては

 如何にたいし、行政としては遣り難い難問を処理しているのは間違いない、たとえば、訴訟を起こしたくて

 も原告適格を欠く人を救済している、などと返答。

  なお、当方より外部監査人の指摘内容のフォローなどを任せてはと提案すると、それも一案と回答。

  最後にこのような面談を定期的に持ちたいとの要望に、ある程度案件が溜まって、圧が高まった状態の時

 に、ガス抜きしたらということであった。

  

 予定の30分を越えての最初の面談であり、終始和やかに、お互いかなり腹蔵のない話し合いが出来たと思う。



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阿部市政の組織改革を読む (望月 文雄)

                         

 総務局発行の冊子『川崎市の組織・平成15年4月1日現在』を2年前の同名の冊子と比較しながら読んだので、

大きく変化した部分を紹介したい。組織表の一番上のラインに出ている局は総務局から港湾局まで10局、その

内、次長職を持っていた総務・市民・環境・健康福祉・まちづくり・建設の6局は全て次長職を廃止した。

 その他、交通局・教育委員会と合計 8局が次長職を廃止。次長職を残しているのは選挙委員会・監査委員・

人事委員会・市議会それぞれの事務局である。総務局には行財政改革実施本部が設置され、市行政組織全体の

改革が統括される仕組みだ。秘書部には総務調整担当と報道・市民の声担当というセクションが設置され、そ

れぞれ参事職が責任者に任命されている。健康福祉局では長寿社会部の中の高齢者計画課が高齢者事業推進課

に、高齢者いきがい課が高齢者在宅サービス課に課名を変更した。一見大した内容変更とは思えないが、内部

職員の間では行政のサービスを根底から崩す機構改革だと批判が揚がっている。それは、区役所管轄の保健所

の廃止と連繋し、技能職種の民間委託・職員の配置転換・自然減少による人員削減を意図していると目される。

 健康福祉局には総務部企画課の中に、局行財政改革推進本部と健康福祉センター業務推進というセクション

を設置した。これらは、局が保有する種々の施設での管理体制、民間委託部門の開発等を意図しての処置であ

ろう。  

 建設局の土木事務所が区行政に移行されることは、以前からの懸案で、平成13年度の組織図でも、波線で繋

がれていた。それが、15年度組織図では建設センターとして、区のラインに組み込まれ、土木事務所の管轄で

あった大師橋建設事業は土木建設部道路課に、五反田川放水路建設事業は同部の河川課に移行した。

 土木事務所の移入と保健所と区民福祉部が統合され保険福祉センターに変更した区行政は建設センターを設

置し区毎に道路・河川・水路・駅前広場・自転車駐車場等の保全を課されている。区政の中で、従来「区政推

進会議及び区政推進事業」と謳われていた項目が除去されていることだ。建設局と健康福祉局から、大幅な業

務移管をされた各区がどのように処理・管理を実行するか、住民への負担増加、サービス低下にならなければ

よいが。ここで気になる区政推進課の箇条がある。地域住民組織の振興とか区のまちづくり推進、それに、全

区にまたがって、自衛官の募集までが謳われている。これは不況下の青年の就職口として、軍国路線の宣言に

等しい。

 ボランティアの市民オンブズマンとして、私たちの働きの結果が示されている部分を紹介しよう。

1)港湾局・港湾振興部・庶務課の管理項目から「川崎臨港倉庫株式会社及びかわさき港コンテナターミナル株

  式会社」をいう項目が抹消されたこと。

2)水道局総務部契約課・資材担当職分から水道メーターの組み立て及び修繕、試験及び検査、調査及び研究

  という3項目が抹消されたこと。

3)総合企画局企画部・企画調整課の管理項目に公有地総合調整会議、土地利用の総合調整、土地開発基金、

  公共用地先行取得等事業特別会計と4項目が記載されたことは塩漬け土地問題に前向きに対処する姿勢の表れ

  か。コンテナターミナルに関しては、4月25日の市長面談で、市長がKCTの始末のタイミングを図ると発言した

  こととも関係がありそうだ。水道メーターに付いては談合が、公正取引委員会の刑事告発、東京高等検察庁の

  公訴提起。前の高橋市長は平成9年2月に、関係21社の3カ月の指名停止を通知したという経緯があり、13年

 度版にまで記載されているのが異常なのだ。また塩漬け土地問題を踏まえての管理項目の記載もボランティア

 ・オンブズマンの活動が大きく影響しているのであろう。

  また組織変更(改革)に戻ろう。水道局は給水部が工務部に名称を変更し、配下の排水施設課、整備課、

 排水調整課が設計課に統合され、設計第一係から第三係になった。単純に言えば3名いた課長が1名に、6名い

 た係長が4名になったということだ。局の次長職が無くなった交通局も大きな組織変更がなされ、経営推進課

 が経営企画課に変更され、自動車運送業の基本計画の策定、調整及び進行状況管理という項目にはじまり、

 交通局の行財政改革の促進、国家予算、交通局の事務の電算化計画及び促進等の具体的な計画が制定された。

 これは、交通局の民営化が言われたことと併せて改革を迫ったものと判断される。しかし、交通局に何故、

 国家予算が必要なのか理由の説明は無い。

 これらの改革を踏まえて、策定された平成15年度予算案での人件費は1249億6900万円前年度比−38億300万円

 で、構成比22.8%であり、構成比17%までにはほど遠い。福岡市の平成15年度人件費は827億8000万円、構成

 比11.5%とは桁違いの数字だ。違いはどこにあるのだろう。

                2003年5月18日 記

 

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十 字 路
● 進みつつある有事体制 (佐々木玲吉)



 ここ十数年来、7月になると高尾山麓で「天狗の行進」と云われる数千人規模の大集会が開かれています。

「高速道路は通さない」「トンネルは掘らせない」と云う圏央道反対の運動です。道路公害反対全国交流集会

も2度にわたり当地高尾で開かれ、40cm 四方程の小さな土地所有のトラスト運動もあり、隣のあきる野市では

インターチェンジ反対の運動もあります。又、神奈川県秦野では第二東名に反対する運動も活発化してきてい

ます。これらは高速道路建設にともなう環境破壊より自然を守ろうと云う素朴な住民運動です。



 けれども、これらの粘り強い住民による反対運動にも拘わらず国土交通省は今や強行の姿勢を示し一部着工

してきています。何故なのか。かつての建設省・道路公団の言い分は、東北道・関越道・中央道からの車輌は

都心にいれず、圏央道により第二東名へと流す。それにより都心の交通渋滞を緩和させ、大気汚染も防ぐとな

かなか結構なお話であります。しかし東北道・関越道・中央道よりそのまま圏央道・第二東名を通り、名古屋

・大阪方面へ向かう車はどの程度あるのでしょうか(或いはその逆も)。大半は都心より出て、都心に戻る車

輌ではないでしょうか。何かおかしいぞ!!

 昨年 4月友人とともに神奈川・静岡の基地視察ツアーに参加しました。広大な富士の裾野、そこは装甲車・

戦車の練習場、大砲の実弾射撃場でした。戦車や砲の駐車場?でもありました。そして第二東名はすでに建設

されており、登り口、降り口はその駐車場と結びついています。

ご存知のように、神奈川県は沖縄に次ぐ基地保有県です。横須賀軍港、厚木飛行場、相模補給廠等々、数え上

げるのも大変です。三菱相模原工場では戦車を作り、修理もやっています。真夜中に人目につかないようにシ

ートで被われた戦車はトレーラーで運ばれています。又横浜港の一角瑞穂桟橋は今もって日本人立入禁止、米

軍専用の埠頭です。多くの物資が陸揚げされたり、積み込まれたりしています。

 ところで、これらはすべて自動車専用高速道路で結ばれる必要があるのです。高尾につくられる圏央道は、

相模・厚木の基地より埼玉県入間の空軍基地に結びつけられ、第二東名とも結合し富士の裾野より浜松、小牧

へと続きます。これら高速道路は有事の際、民間の使用は制限されること必定です。

歴史上洋の東西を問わず、権力を掌握した為政者は道路を交通手段を有事に備えるのは常套です。これらの事

は国土交通省に情報公開を求めても「ハイ軍用道路です」などと云う回答は出て来ない。しかし地図を見なが

ら基地を見ながら"ははあ、なる程なあ"と感じましたのでペンを執ってみた次第です。

今、有事法が国会で色々審議されています。「備えあれば憂いなし」「海外での武力行使に道を開く」「基本

的人権は」等々。しかし日本国内ではすでに事態は相当規模で進んでいると見るのが妥当ではないでしょうか。





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● 気配を知れ (佐藤貞男)



今回は北鮮と日本の事を書きます。

 その前に政府が国民にこの重大問題なのに賛否も問わず説明も充分でないまま、一握りの人間、与党三党と

民主・自由で勝手に決めた有事関連法に就いて述べます。

 有事法とは云うなればご都合法。憲法に九条と言う厳然とした法律があるにも拘わらず、これを無視し拡大

解釈をし、海外であろうと何処であろうと危険を感じたら攻撃戦をして良いと云う法なのだ。他国、特に東南

アジアの人々には昔の恐ろしい軍国日本を思い出させる。信用失墜疑いなし。政府は何故平和憲法を勉強しな

いのか。学がないのか。政府は有事法に入る前に、九条を国民に、悪い物なら、こうだから有事法にすると説

明すべきではなかったか。もっと九条を真剣に討議すべきだ。何を急いで有事法を作ったか。何か裏から働き

掛けがあったと疑いも出て来る。

 私は九条を縦割りに考えた。イラク戦のような侵略戦(大量破壊兵器はなかった)には断乎参加せず、たと

え同盟国であろうとも、アメリカに日本は他国に対し攻撃戦争は致しませんとハッキリ云って参加すべきでな

かった。「これも国民に賛否を問わず参戦。」但し敵から攻撃を受ける事になった場合はこれは話は別。自己

を防衛、国及び国民に危険が及ぶのだから正当防衛、自衛行為として断乎武力を行使し敵を徹底的に叩き潰す

のが九条の正当性である。徒に攻めに使ってはならぬ。九条の使い分けも心得ぬ政府では落第物。事は重大。

 国民を巻き込み殺害されてしまう戦争を全国民に賛否も問わず3党あたりの考えで軽々しく決めるのはもっ

ての外。失政は国を滅ぼし、国民を奴隷にする結果になる事を政府は肝に銘じて欲しい。今からでも間に合う。

重大問題は全国民投票制を布くのが妥当と思う。



 では本論に移ります。

 敵を知り己を知れば百戦過たずと孫子の兵法にあるが、智ある者は先ず己を知る事を心得ている。有事法を

読ませて頂いたが、はっきり云って底抜け、使い物にはならない。先ず中央指令で戦は出来ぬ。戦とは敵の弱

点、急所を狙って一撃の下に(国でも)敵を倒し息の根を断つのが鉄則。

 日本は敵から見れば裸同然、攻めるには絶好。周りは海。原子力発電所は殆ど海岸。好都合ではないか。潜

水艇で来るか、偽装艦船で来るか、某月某日真夜中突如照明弾が発電所上空に打ち上げられ、50q―70qの距

離から小型ロケット弾が数発から10発、全国の原発に打ち込まれればその都市周辺は一瞬にして火災と放射能

のルツボと化す。一方では全国の海岸には快速艇により上陸した特殊攻撃隊は隠し置いた車輌で先ず政府の中

央指令機関、通信重要機関を攻撃、破壊。自衛隊、航空基地など集団隊にはガス攻撃、水源地、一般市街地、

住宅街には航空機による細菌、ホスゲン系、イペリット系ガス撒布等の攻撃、主に殺戮を目的にし、道路、建

物、橋梁、ダム等は破壊せず、交通機関、鉄道、船舶は直ちに輸送に利用、捕虜は使役。そのようになった時、

日本の政府も国民もアメリカが同盟しているから助けてくれると信じている事でしょうが、世の中そんな甘い

ものではない。アメリカさんにも都合もあり、ペンタゴンも予定がある。2 国間の紛争として、見ているだけ

と思わなければならない。必ず助けてくれるとは云い難い。

 そもそも国の条約と云うものは、その国に利用価値があるかないか、又はその国に国力があるかないかで条

約の有効性が決まるものと考えねばならぬ。では敵が何時攻撃して来るかが心配の種でしょう。私は直ぐ云っ

てしまうが、それはアメリカと北鮮との間で交換条件付で不可侵条約的な約束が出来たら危ないと思わなけれ

ばならない。だが、両国は発表しないだろうから、兆候で見なければ分からない。その兆候とは船舶、航空機、

人の動きで察する。北は交渉に当たり長距離ミサイルをちらつかせアメリカに脅しを掛けている。アメリカは

ミサイルさえ飛んで来なければ文句はないので射程距離50q―70qは条件に入っていない。北は日本を攻撃す

るのに長距離ミサイルを使わなくても充分と読んでいる。では日本はこのゲリラ的撹乱戦争をどう防ぎ守りの

戦を勝利する事が出来るかは次回に述べる予定です。




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