第三セクターへの天下り問題を糾す

2005年10月3日


目 次             川崎市川崎区砂子1-10-2 ソシオ砂子802
1 かわさき市民オンブズマンの結成とその活動                 川崎合同法律事務所内
2 第三セクターをめぐる諸問題                 かわさき市民オンブズマン
3 第三セクターと役人の天下り                     代表幹事   篠 原 義 仁 
4 出資法人の整理、統合の必要性                    同     江 口 武 正
5 天下り問題の追及                    同     清 水 芳 治
6 むすび                    事務局長   川 口 洋 一
川崎市派遣職員リスト(平成17年度職員録による)                   同「天下り問題」プロジェクト
川崎市外郭団体への天下り表                  担当幹事     望 月 文 雄
目次おわり                    同     佐々木 玲 吉
                                                                                                                               
1 かわさき市民オンブズマンの結成とその活動

  かわさき市民オンブズマンは、川崎市において厳しい財政状況が続くなかで、1997年8月30日に誕生した。オンブズマンは、税金の無駄遣いに関し、大別して次の4つの活動を展開した。
  第1に、地方自治体及び職員自身の浪費問題で、「官官」接待に示される官官癒着やカラ出張、職員自身の食糧費、市長交際費等々の追及を行った。
  第2に、談合による不当な価格つり上げと自治体の損失問題の追及である。下水道談合、水道メーカー談合につき住民訴訟を提起し、水道管談合・川崎北部病院建設談合も告発した。
  住民訴訟の結果は、オンブズマンの活動が効を奏し、全くその闘いを放棄した川崎市に和解金(損害金)を還元するところとなった。
  ちなみに、談合の結果、少なくとも2〜3割工事代金が引き上げられ、市財政は2〜3割損失を蒙っている、市民を信頼した市側の積極的情報提供とあいまって、入札制度を根本的に改革すれば、その損失の未然防止は可能となっている。オンブズマンは、すでに川崎市に対し抜本的な提案を提示ずみであるが、川崎市の対応は、十分にはそれに応えていない。
  第3に、土地開発公社等の第三セクターを経由しての未利用地、遊休地問題である。それは塩漬け土地問題であり、そのうち川崎縦貫道汚職、南伊豆保養所用地問題につき住民訴訟が提起され、川崎市の弁明は裁判所によって斥けられ、オンブズマン勝訴の判決が言い渡されている。
  第4に、第三セクターへの天下り官僚の配置、職員の出向、赤字の三セクへの公費の投入問題である。KCT監査請求・住民訴訟が、FAZ監査請求(外部監査を採用)がこれに該当し、引きつづき三セク問題の検討は進められている。
  地方自治体の財政赤字を考えた場合、ゼネコン型大規模公共事業優先の発想から解放される必要があり、同時に今すぐできることとして上記4つの視点から、市行政のあり方の見直しが必須となっている。
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2 第三セクターをめぐる諸問題
  今、国、地方公共団体のレベルで財政赤字の点検が行われ、公有水面・港湾、幹線道路・高速道路、空港関連施設、新幹線・地下鉄、ダム、橋梁建設、大規模レジャー施設等々の大型公共事業の見直しが行われている。
  川崎においても、赤字必至のアクアラインの建設の総括が、強く要求され、同時に、それに接続する高速川崎縦貫道路の建設が「費用対効果」の原則から厳しい批判をうけ、同建設の第1期工事の即時凍結、第2期工事以降の中止が決定的に求められるに至っている。
  これに対し、川崎市はこうした世論の動向を無視して羽田空港再拡張計画に便乗して「神奈川口」構想を打ち出し、その打開策を講じようとしている。
  しかし、川崎市が求めている航空会社のカウンターや税関・出入国管理・検疫施設(CIQ)の誘致は、航空会社や法務省、厚労省、農水省からセキュリティー(保安)の関係上、難しいと判断されていて、しかもその需要見込についても問題ありと指摘されるに至っている。
  こうしたゼネコン・マリコン型大型事業の場合、ありもしない公益性、公共性、必要性の議論を前面に押し出すため、需要予測は、事実に反し「過大予測(アセスメント)」され、他方、事業費用は反対論、慎重論を押さえるため当初時点では「過小予測」し、いったん事業を開始すると既成事実とばかりに事業費見積りを修正に、修正を重ねて過剰支出する。この官僚の狡猾な手口は、アクアライン、川崎縦貫道路事業で暴露され、もはや通用しなくなっている。
  川崎縦貫道路計画とリンクした「神奈川口」構想に正当性を見出すことはできない。
  将来的事業である川崎市縦貫地下鉄問題でも同様の問題が指摘されている。
  この地下鉄問題につき、阿部市長は2年前の1万人アンケートを基に、許可済みで、着工開始直前であった川崎縦貫地下鉄道工事を5年間延期する決断をした。
  その際、着工には財政の建て直し等の状況の好転が必要であるとした。当時、建設推進派の自民党・商工会議所等からこの新市長の延期の判断に対して大きな怒りの声が上がった。
  ところが、市長は昨年末より従来の考えとは逆に地下鉄建設推進に大きく転換した。また認可時とは異なる路線変更も行い、従来の1期工事の終点の元住吉を武蔵小杉に変更した。
  ここでも「費用対効果」の原則に基づく検討が行われるべきところ、市長及び市当局の予測は、需要は過大に、事業費は過小という相変わらずの手法を展開している。
  こうしたなかで、日本全体を巻き込んで橋梁談合問題が発生した。「民と民」との間の談合だけでなく「第三セクター(官)と民」との談合が摘発され、逮捕者も出て刑事事件として責任追及が行われている。三セクを中核とする税金の無駄遣いは、土地開発公社における「塩漬け土地」の問題に始まり、川崎では川崎縦貫道汚職事件とその住民訴訟、南伊豆保養所用地の不当に高価な先行取得とその買受差止を求めた住民訴訟によって追及された。「腐敗の構造」を放置したまま何ら改善策を講じない川崎市の対応を糾すべく提訴された住民訴訟では、すでに述べたとおり、私たちオンブズマンが勝利判決を勝ち取った(前記各種談合事件でも勝利し、税金のムダ遣いを糾し、川崎市財政に貢献したことは周知の事実となっている)。
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3 第三セクターと役人の天下り
  談合・汚職の構造のなかで、「天下り」問題の存在とその解決の必要性が指摘され、今、橋梁談合はその象徴事例として全国的な注視を集めている。
  他方、第三セクターのもとで税金の無駄遣いが明らかであるにもかかわらず、企業経営能力のない天下り官僚(役人)によって「武家の商法」とばかりに無責任な放漫経営がまかり通っている。
  中央、地方をとわず官僚は、将来の天下り先である第三セクターについて、その経営政策がいかに放漫なものであっても官僚自身の将来の人生を慮ってこれに積極的にメスを入れることなく赤字の循環をくり返させ、当初の出資金に加え、支援、援助の名のもとに市民の財産である税金を注ぎ込み、税金の無駄遣いを加速させている。そして、それにもかかわらず、第三セクター経営は改善せず、その赤字額はぼう大にのぼるところとなっている。
  かわさき市民オンブズマンが監査請求をして、その問題を提起したKCTとFAZ等の三セク問題が典型であり、とりわけKCTは住民訴訟提訴のなかで、昨年1月破産申立が行われ、昨年12月、破産手続が完了した。
  KCTについては、現在、脱法行為の「損失補償」協定に基づく補償金(9億円)の返還につき、前市長・現市長を相手に住民訴訟が提起されるところとなっている。
  ことほど左様に三セクの放慢経営が罷り通るのは、自らの天下り先の確保、擁護に走り、市財政の健全化を省みない官僚の資質、それを許容するシステムと野放し状態の行政体質の存在以外に説明のしようがない。
  ちなみに、「リストラ」「合理化」が吹きあれ、「経済不況」のあおりをうけて、多くの勤労市民、中小業者が生活の基盤を失い生活の糧を求めて困窮するなかで、官僚(役人)は、自らの利権を温存して、第二の就職(賃金、退職金)を保証されて第三セクターに天下っている。
  そのいみで、第三セクターと天下り問題の解明は、市財政の健全化にとって欠かせないものとなっている。
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4 出資法人の整理、統合の必要性
  近時にいたり、不要な第三セクターの整理、縮小が叫ばれ、県内を例にとってみても、徐々にではあるが神奈川県、横浜市に係る出資法人の廃統合が進行している。ちなみに、土地開発公社については、神奈川県、横浜市とも廃止の方向性を打ち出している。
  これに対し、川崎の第三セクターは、市民要求に比してさしたる進展を見ることなしに平成16年7月1日現在においても、市の出資金25%以上のものが36法人、同じく25%未満のものが46法人、以上合計82法人にのぼっている。これは、神奈川県、横浜市との人口規模、都市規模に比較しても過大というほかない。川崎市の出資法人の整理統合、縮小廃止は喫緊の課題となっている。
  前記82法人のうち、法律に基づくと明記されているものは、民法34条によるものが22法人、公有地拡大促進法によるものが土地開発公社(昭和48年2月1日設立)の1法人、信用保証協会法によるものが、信用保証協会(昭和29年8月31日設立)1法人、地方住宅供給公社法によるものが、神奈川県住宅供給公社(昭和41年6月30日設立)と、川崎市住宅供給公社(昭和44年5月1日設立)の2法人で、残りの8法人は根拠とする法律は無い。これを各論的にいくつかの事例に関し検討することとする。
1.土地開発公社
  「日本列島改造論」の推進のため公有地拡大推進法は成立した。しかし、行政が行う諸施策の実施は、本来的には自らの政策判断と自らの財政管理の下で行われるべきところ、土地の右肩上がりの経済状況のなかで、土地開発公社に土地の先行取得の業務が委ねられた。そのため、土地取得時点での議会チェックはなく、地方自治体の放漫な業務の執行のなかでぼう大な「塩漬け土地」を発生させ、重大な社会問題に発展した。
  「バブル経済」が崩壊し、土地の先行取得の意義が薄らいだ現在にあっては、行政の諸施策目的の土地の取得は、地方自治体の本来的業務であることを自覚して地方自治体自らが行い、取得時点から地方議会のチェックをうけ健全に遂行される必要がある。従って、土地開発公社は廃止すべきものとなっている。
2.KCTとFAZ
  KCTが赤字の累積で、すでに破産手続が完了したことはみてきたとおりである。オンブズマンは、東京港と横浜港に挟まれた川崎港(本来的には工業港)に大型コンテナ船の誘致を目的とするKCTを設立することは、破綻必至の構想で設立自体誤りであることをくり返し主張してきた(5度にわたる監査請求と2つの住民訴訟)。
  かわさきFAZ株式会社は、KCTと連動して平成7年3月29日、その物流センターとして設立された。いうまでもなくFAZの設立は、FAZ法に基礎をおき、輸入促進地域(FAZ制度)の位置づけのもとに「市民生活関連物質等を提供する広域物流拠点」事業の展開をはかるものである。
  しかし、川崎FAZ(株)の実体は、輸入促進どころか、現実的には国内関連物質の物流が9割以上を占め、本来的機能を果たしていない。その上、FAZと一体的に設立されたKCTは、破産手続きを経てその経営は民間に移行されるに至っている。従って、川崎FAZ(株)についても、現時点での経営分析、KCTとの関連をも総合的に検討して、そのあり方が抜本的に見直される必要がある。
  ちなみに、平成15年度決算以降、FAZは、赤字体質を脱却して黒字体質に改善されたと喧伝されているが、その実体は、川崎市からの固定資産税の減免、土地(11ヘクタール)の使用料の免除による財政支援2億8,700万円(平成15年度)があっての話で、その支援額を差し引くと、今もって実に2億495万7,000円(同)の赤字となっている。従って、この実体に着目した場合、FAZの整理も早晩必要なものとなっている。
3.川崎地下街(株)
  川崎地下街「アゼリア」は、昭和61年10月に完成し、平成18年に20周年を迎える。川崎地下街(株)は、昭和33年4月18日に設立され、川崎地下街の建設に向けてその役割を担った。しかし、完成後にあっては地下街「アゼリア」の維持、管理等が中心の業務であり、そうだとすれば民間移行は可能であり、第三セクターとして地方自治体が関与した形態を維持する必要性は乏しい。
4.財団法人川崎市公園緑地協会
  同協会は、平成16年度の包括外部監査請求の対象となり(対象年度は15年度会計)、その問題点が指摘されるところとなった。その監査結果によると、@業務によっては、協会が外部に再委託している割合が高い(「丸投げ」の指摘)、A 受託している公園の管理業務自体の性質は、協会でなければ実施できないというものでなく、また、協会自身の努力によって収益が大幅に拡大するものではない、B 指定管理者制度では民間企業も公の施設の管理対象者となるため、川崎市は委託している事業内容について再度検討し、他の団体へ委託することも考えるべきである、とされた。
  従って、同協会を現状のまま第三セクターとして存続させる必要性はない。
以上、いくつかの事例を検討してみただけでも、川崎市に係る第三セクターの存続を何らの検討なしに認めることはできない。
  第三セクターの設立経緯、設立目的、事業展開の実情、経営内容の分析、将来的見通しの検討をふまえ、そして、「地方自治体が指定する指定管理者に管理を代行させる指定管理者制度」が導入された今日、第三セクターの整理・統合、縮小・廃止について根本的に見直し検討される必要がある。
6.前記82法人のうち、法律上の根拠がなく設立された8法人を検討すると以下のとおりとなっている。
(1)川崎地下街(株)(昭和32年4月18日設立)
   すでに述べたとおりである。
(2)川崎冷蔵(株)(昭和56年2月1日設立)
   この会社の経営が社会的に明らかにされて問題視され、市の対処が注目されている。すなわち、経営実態、経営目的に照らし、民間移行せず、このまま第三セクターとして存続させるのかについては、存続の必要性は乏しい。
(3)川崎球場(株)(昭和26年4月24日設立)
   プロ野球の球場としては狭いのでホームラン製造球場の異名を貰い、プロ球団から見放されて久しく、市も運営に苦慮していることは、市民も承知している。残務処理の進行を急ぐべきで、その存続の必要性は見い出し難い。
(4)リサイクル環境公社(平成2年3月23日設立)
   公社の実用性はどのように発揮されているのか。市民の日常廃棄物への課金が云々される現今での、この公社の実用性に疑問符が付されて良いのではなかろうか。従って、その存続価値は否定される。
(5)かわさき市民放送(株)(平成8年3月16日設立)
   FM79.1MHzという電波で放送するこのラジオ局にスイッチを合わせた市民は、はたして幾人いるのだろうか。視聴率を真面目に調査し、必要性が乏しいと判断したら、整理の対象とすべきものとなっている。
(6)みぞのくち新都市(株)(平成7年8月29日設立)
   溝口南新開発の要求がほぼ終わりを告げる頃に、設立された会社だが、川崎地下街(株)と同様に整理の対象に含めるべきものとなっている。
(7)川崎臨港倉庫(株)(昭和35年8月16日設立)
   東扇島地区を含んだ巨大な倉庫で、設立は東扇島地域の埋め立て計画中である。東扇島の市営埠頭の設立とあいまって、膨大な市税投入、破産に至った「かわさき港コンテナターミナル株式会社(KCT)」を創立させる元凶とも思える倉庫で、現在にあってKCTが民間移行したことと対比して第三セクターとしてはその存続の必要性は乏しい。
(8)かわさきファズ(株)(平成7年3月29日設立)
   すでに述べたとおりである。

  82法人にのぼる第三セクターは、概観しただけでも多くの問題点をみてとることができる。市民参加のもとで第三セクターの整理・統合、縮小・廃止を検討する委員会(審議会)を起ちあげ、税金の無駄遣いを糾すべき意義は大きい。
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5 天下り問題の追及
1.第三セクターに係る法人の検討につづき、川崎市職員(官僚)の天下りの実態を検討してみることとする。
  当然のことながら、出資法人(第三セクター)は、設立経緯、設立実態からしてそれに対応する関係部局(市長、助役対応も含む)があり、天下りもその部局(同)に対応して配置、派遣され、具体的には、第三セクターの目的・規模等に対応して市長、助役、局長、部長等経験者の天下り先が確定するシステム(仕組み)となっている。
  それは、第二の就職斡旋であり、川崎市と第三セクターを結ぶ利権(就職、第二賃金、第二退職金等)の構造にほかならない。三セクをめぐってなぜ談合が起こり、汚職が発生し、他方、三セクの経営がなぜ放漫をきわめるのか、そしてその検討を通じてこれをどう改善していくのかの課題は、この構造的システムの解体、改革なしに語ることはできない。
2.オンブズマンの調査によると、まず第三セクターに係る役員職務は496職務で、川崎市現業職員は1人で最高12職務を担当している。これを職  務分担の上位から書き並べると以下のとおりである。また、第三セクターへの川崎市派遣職員の実態は別紙のとおりとなっている。
〈 現業職員の三セクに係る職務担当の実態 〉
(1)中田弘義収入役室長
   かわさき市民活動センター監事・川崎地下街監査役・公園緑地協会監事・リサイクル環境公社監事・社会福祉事業団監事・建設技術センター監事・下水道公社監事・かわさきファズ監事・消防防災指導公社監事・博物館復興財団監事・生涯学習復興事業団監事の12役職。
(2)砂田慎治総務局長
   国際交流協会副会長・かわさき市民放送理事・公園緑地協会監事・リサイクル環境公社監事・まちづくり公社理事・川崎市住宅供給公社理事・下水道公社理事・生涯学習復興事業団理事・博物館復興財団理事・川崎球場監事・土地開発公社監事の11役職。
(3)以下、役職数と担当職員名を書き出すと次のとおりとなっている。
   9役職・楜澤孝夫財務局長。7役職・高坂三男市民局長。6役職・井野久昭健康福祉局長、寺尾嘉剛(市役職不明)。5役職・東山芳孝副市長、鈴木真生副市長、河野和子教育長、石野厚収入役室、和田義盛(市役職不明)。4役職・石井次郎環境局長、脇領成明建設局長、植松了経済局長、宮川正久(市役職不明)、間嶋快子(市役職不明)。
  すなわち、12役職担当から4役職担当までの16人で96役職を分担しており、彼らの殆どが川崎市で現業の局長・副市長である。その他に3役職者・8名。2役職者・2名。単数役職者330名がいる。
  なお、年度を遡ると、平成13年度収入役の小川澄夫が25の役職で、後任の柏木靖夫が21の役職をもっていた。
3.次に天下りの実態を示す常勤役職者について調べてみると、役職総数64で前職が川崎市の公務員である者が46名で、総数に対する割合は71.19%に及んでいる。そのリストを書き出すと別紙一覧表のとおりとなっている(川崎市出資法人の現況に記載のない前歴は職員録『平成6年度及至16年度』で調査)。なお、常勤役職者を設置していない法人は4法人である。
  副市長以下理事に区分した人数は23名で全体との比率は35.94%、部長・所長扱いは17名で、全体との比率は26.56%、課長以下は6名で、全体との比率は9.38%。天下りと確認した人数の総計は46名で全体との比率は71.19%にのぼっている。
  ちなみに、一例をあげるとKCT及びFAZへの支援策につき、オンブズマンは、これを税金の無駄遣いとして監査請求し、市議会でも同様の質疑が行われた。これに対し、KCT及びFAZの経営は健全で、支援策は公益性に合致すると答弁した青木茂夫港湾局長は総務局長を経て、かわさきFAZ(株)の代表取締役に就任している。
  この事例をとってみても、第三セクターの本質的解明にとって役人の天下り問題は避けて通れない課題となっている。
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6 むすび
  かわさき市民オンブズマンの今回の調査は、相当詳細をきわめたが、天下り問題の抜本的改革のためには、まだ端緒的な調査と解明に止まっている。
  かわさき市民オンブズマンは、今次調査を第一次調査として位置づけ、ひきつづき第二次調査を行うことを予定している。
  2002年(平成14年)3月、市長就任翌年に市の第三セクター「川崎住宅」が、元市幹部4名の違法報酬を提供していた事件で、阿部市長は「服務規程を見直し、完全民営化する」考えを表明した(2002年3月20日新聞記事)。しかし、平成16年度「川崎市出資法人の現況」によっても、市の出資金は維持され、前記82法人は市の第三セクターのままである。この状況から、私たちが今後調査する調査項目が示唆されているように思われる。
  まず、非常勤役員への手当・報酬の有無、常勤役員の報酬内容は必然で、第二の退職金支給の実体も解明される必要がある。
  次に、補助金、委託料の使用内容の調査も欠かせない。包括外部監査に係る川崎公園緑地協会の例にあるとおり、委託業務の「丸投げ」の有無、利ザヤ稼ぎの実態も必要的調査項目となっている。
  さらに、第三セクターに係る個別法人の財政、会計内容の実態を克明に調査する必要がある。それと関連してなぜ、第三セクターの廃止もしくは民営化が進まないのかも調査する必要がある。
  第三セクターにつき問題が山積しているにもかかわらず、川崎市長及び川崎市の対応は遅々として進んでいない。オンブズマンは、本調査を第一次調査と位置づけ、ひきつづき第二次調査を行い、問題の全容解明を行い、積極的提言を行う決意である。
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川崎市派遣職員リスト(平成17年度職員録による)

※印は指定管理者制度適用(予定)

総務局 (3名)
※1、総務局主幹(川崎市国際交流協会・事務局次長) 猪瀬 敦 財・(市三セク)
※2、総務局副主幹(同上・総務係長) 吉田伸一 (市三セク)
3、総務局主幹(財・全国市町村振興協会・市町村職員中央研修所) 野口 茂 

財政局 (4名)
4、管財部主幹(社団法人・全国市有物件災害共済会・関東支部課長) 加藤明男 
5、財政局参事(川崎市土地開発公社・事務局長)  内山政士 (市三セク)
6、財政局主幹(業務課長)  金澤 博 同上
7、財政局勤務(総務省・資産評価室) 小野川 浩 

市民局 (78名)
8、市民局参事(財・川崎市指定都市記念事業公社・川崎市民プラザ・総務課長兼市民プラザ館長) 青木謙二 (市三セク)
9、市民局主幹(川崎市民プラザ・経営企画課長) 松本晴生 (市三セク)
10、市民局参事(中原会館・館長) 鳥居元一 同上
11、市民局主幹(中小企業・婦人会館、館長) 表 方晴 (市三セク)
※12、市民局主幹(川崎市男女共同参画センター・総務担当) 武田正男 (市三セク)
※13、市民局副主幹(同上・管理企画担当) 伊藤晴 (市三セク)
※14、市民局副主幹(同上・事業担当) 西山俊之 (市三セク)
15、市民局主幹(財・川崎市市民自治財団・川崎市市民総合自治会館・財団事務局長)   服部 守 (市三セク)
16、市民局主査(同上・全町連事務局) 河野正伸 (市三セク)
17、市民局参事(財・かわさき市民活動センター・事務局長) 鈴木秀昭 (市三セク)
18、市民局主幹(同上・総務課長) 富井良巳 (市三セク)
19、市民局主査(同上・総務課庶務係長) 太田伸一 (市三セク)
20、市民局主任(同上・総務課庶務係) 阿部克義 (市三セク)
21、市民局主査(同上・総務局経理係長) 鈴木真人 (市三セク)
22、市民局勤務(同上・総務課経理係) 田中裕司 (市三セク)
23、市民局主幹(同上・市民活動推進課長) 鈴木菊夫 (市三セク)
24、市民局主査(同上・市民活動推進課促進係長 南 誠 (市三セク)
25、市民局主幹(同上・青少年事業課長) 島本忠征 (市三セク)
26、市民局副主幹(同上・青少年事業課事業係長) 前原英司 (市三セク)
27、市民局主任(同上) 安生幸子 (市三セク)
28、市民局主任(同上) 山川正寛 (市三セク)
29、市民局勤務(同上) 大原芳信 (市三セク)
30、市民局主幹(同上・川崎区運営担当課長) 中嶋一郎 (市三セク)
31、市民局主幹(同上・幸区運営担当課長) 湯本 博 (市三セク)
32、主幹(同上・中原区運営担当課長) 武田保一 (市三セク)
33、主幹(同上・高津区運営担当課長) 中谷潤一郎 (市三セク)
34、主幹(同上・宮前区運営担当課長) 田邊 正 (市三セク)
35、主幹(同上・多摩区運営担当課長) 星野明弘 (市三セク)
36、主幹(同上・麻生区運営担当課長) 斉藤孝夫 (市三セク)
※37、市民局主査(旭町こども文化センター館長) 田中仁志
※38、市民局主査(日進町こども文化センター館長) 毛利宣之
※39、市民局主査(渡田こども文化センター館長) 豊村和弘
※40、市民局副主幹(大師こども文化センター館長) 大城和夫
※41、市民局主査(藤崎こども文化センター館長) 山口和男
※42、市民局主査(田島こども文化センター館長) 永井成明
※43、市民局主査(浅田こども文化センター館長) 宮館政幸
※44、市民局主査(南河原こども文化センター館長) 斉藤健一
※45、市民局主査(小倉こども文化センター館長) 佐藤好子
※46、市民局主査(幸こども文化センター館長) 佐藤 規
※47、市民局主査(南加瀬こども文化センター館長) 阿部健二
※48、市民局主査(小杉こども文化センター館長) 新井真司
※49、市民局主査(玉川こども文化センター館長) 外崎謙二
※50、市民局主査(平間こども文化センター館長) 相原みどり
※51、市民局主査(大戸こども文化センター館長) 菅原和子
※52、市民局主査(西加瀬こども文化センター館長) 香妻正一
※53、市民局副主幹(宮内こども文化センター館長) 吉田 豊
※54、市民局主査(末長こども文化センター館長) 小林 亨
※55、市民局主査(上作延こども文化センター館長) 大道 進
※56、市民局主査(高津こども文化センター館長) 露崎義雄
※57、市民局主査(子母口こども文化センター館長) 原 進
※58、市民局主査(二子こども文化センター館長) 上田吉一
※59、市民局副主幹(有馬こども文化センター館長) 女木術博
※60、市民局主査(野川こども文化センター館長) 渡部康宏
※61、市民局副主幹(宮前平こども文化センター館長) 岩崎民雄
※62、市民局主査(平こども文化センター館長) 柳原英男
※63、市民局主査(菅生こども文化センター館長) 藤又裕之
※64、市民局主査(白幡台こども文化センター館長) 赤染嘉英
※65、市民局主査(多摩福祉館こども文化センター館長) 茂木 操
※66、市民局主査(錦ヶ丘こども文化センター館長) 溝口浩一
※67、市民局主査(菅こども文化センター館長) 開沼 博
※68、市民局主査(枡形こども文化センター館長) 渡辺行祥
※69、市民局主査(長尾こども文化センター館長) 藤井亮輔
※70、市民局主査(中野島こども文化センター館長) 大良良臣
※71、市民局主査(南菅こども文化センター館長) 矢口義憲
※72、市民局副主幹(百合丘こども文化センター館長) 岩橋秀利
※73、市民局副主幹(東百合丘こども文化センター館長) 小川正明
※74、市民局副主幹(白山こども文化センター館長) 金子精司
※75、市民局主査(千代ヶ丘こども文化センター館長) 金子光正
※76、市民局主査(虹ヶ丘こども文化センター館長) 岡田文義
※77、市民局主査(柿生こども文化センター館長) 中川啓造
※78、市民局主幹(財・川崎市文化財団・総務課長) 高村賢司 (市三セク)
※79、市民局副主幹(同上・文化振興) 鍋田 均 (市三セク) 
※80、市民局主査(同上・総務) 松原和博 (市三セク)
※81、市民局参事(川崎シンフォニーホール本部長・総支配人) 田中則之 (市三セク)※82、市民局主幹(同上・事業管理課長) 矢田部 弘 (市三セク) 
※83、市民局主査(同上・事業管理主査) 岡崎明生 (市三セク)
※84、市民局主査(同上・同上) 須藤純子 (市三セク)
※85、市民局主査(同上・同上) 安藤雅子 (市三セク)

経済局 (17名)
86、経済局勤務(独立行政法人新エネルギ−・産業技術総合開発機構【NEDO】研究開発促進部 研究開発企画課 主任) 佐藤一憲 
※87, 経済局参事(財・川崎市産業振興財団・産業支援部長・経営支援課長事務取扱)   門脇正二 (市三セク)
※88、経済局主幹(同上・総務課長・施設担当主査事務取扱) 清水 均 (市三セク)
※89、経済局主幹(同上・産業支援経営支援課。副主幹【企画担当】) 小泉和明 (市三セク)
※90、経済局主査(同上・産業支援部経営支援課・主査【経営支援担当】) 加藤 豊 (市三セク)
※91、経済局主査(同上・同上・主査・同上) 若松秀樹 (市三セク)
※92、経済局主幹(同上・同上・副主幹・産業情報担当) 大木秀夫 (市三セク)
※93、経済局主査(同上・同上・主査【人材育成担当】・総務課主査【総務担当】事務)    斉藤徳明 (市三セク)
※94、経済局主幹(同上・産業支援部創業支援課長) 安藤 努 (市三セク)
※95、経済局主査(同上・産業支援部創業支援課・主査【産学・連携担当】) 木村佳司 (市三セク)
※96、経済局主査(同上・同上・主査【新事業・技術振興担当】) 西沢道子 (市三セク)
※97、経済局主幹(かわさき新産業創造センター・産業支援部新産業創造センター所長・総務施設担当主査事務取扱) 横井 文良 
98、経済局主幹(神奈川県川崎競馬組合・投票労務課長) 宮崎忠信
99、経済局主査(同上・競走課・副主幹) 細田 徹
100、経済局主査(同上・投票労務課・副主幹) 嶋田俊一
101、経済局勤務(同上・総務課・主任主事) 鈴木啓進
102、経済局勤務(同上・総務課・主事) 海老原 実

環境局 (6名)
103、環境局主幹(財・かながわ廃棄物処理事業団・技術課長) 高津正二 (市三セク)  104、環境局主幹(同上・技術課専門員) 松本 浩 (市三セク)
105、環境局主幹(財・川崎市リサイクル環境公社・総務課長) 亦野 博 (市三セク)  106、環境局参事(財・川崎市公園緑地協会・公園緑地部長) 岡村 輝明 (市三セク)   107、環境局主幹(同上・公園緑地部総務課長) 霜田純一 (市三セク)
108、環境局参事(道・川崎国際生田緑地ゴルフ場・ゴルフ事業部長) 佐久間 哲  (市三セク)

健康福祉局 (29名)
109、健康福祉局主幹(財・川崎市保健衛生事業団・総務課長) 鳥羽政司 (市三セク)  110、健康福祉局主査(同上・事務局・総務係長) 小金井良孝 (市三セク)
111、健康福祉局主幹(同上・事務局・教育研修係長) 高木節子 (市三セク)
112、健康福祉局主査(同上・事務局・健康増進係長) 鈴木眞澄美 (市三セク)
113、健康福祉局主査(同上・事務局・健康診査係長) 白土伸正 (市三セク)
※114、健康福祉局副主幹(同上・かわさき南部斎苑・斎苑長) 渡邊徹明 (市三セク  ※115、健康福祉局勤務(同上・同上) 芦川了一 (市三セク)
※116、健康福祉局主幹(同上・かわさき北部斎苑・斎苑長) 小菅光雄 (市三セク)
※117、健康福祉局主任(同上) 櫻井真二 (市三セク)
118、健康福祉局参事(社会福祉法人川崎市社会福祉協議会・事務局長) 山 雅之  (市三セク)
119、健康福祉局主幹(同上・同上・事務局次長・総務部長【取扱】) 長嶋和人 (市三セク)
120、健康福祉局参事(同上・財・川崎市シルバー人材センター・総務部長) 嶋 英昭 (市三セク)
121、健康福祉局参事(社会福祉法人川崎市社会福祉事業団・事務局・事務局長)寺西正喜 (市三セク)
122、健康福祉局主幹(同上・事務局事業課長) 高橋利彰 (市三セク)
123、健康福祉局参事(同上・柿生学園・庶務係長【取扱】兼三田福祉ホーム長)      石井和明 (市三セク)
124、健康福祉局参事(同上・ふじみめ園・園長) 五十木一夫 (市三セク)
125、健康福祉局参事(同上・かじがや障害者デイサービスセンター・所長) 友山重則 (市三セク)
126、健康福祉局主幹(同上・れいんぼう川崎・総務部長) 柴 勝男 (市三セク)
127、健康福祉局主幹(同上・くさぶえの家・園長) 都所正紀 (市三セク)
128、健康福祉局参事(同上・特別養護老人ホーム長沢荘寿の里・ホーム長、庶務係長【取扱】) 一色寿好 (市三セク)
129、健康福祉局参事(同上・特別養護老人ホーム・ホーム長、庶務係長【取扱】)     大内孝夫 (市三セク)
130、健康福祉局参事(財・川崎市住宅福祉公社・事務局長・総務課長【取扱】)      岸 茂信 (市三セク)
131、健康福祉局主査(同上・事務局・総務係長) 福田昇平 (市三セク)
132、健康福祉局主幹(同上・同上・事業課長) 神津宏道 (市三セク)
133、健康福祉局副主幹(同上・同上・在宅サービス係長) 上原美穂 (市三セク)
134、健康福祉局主査(同上・同上・生活援助係長) 山口孝子 (市三セク)
135、健康福祉局主幹(同上・中部事務所・所長) 芦刈 悟 (市三セク)
136、健康福祉局主査(同上・同上・生活援助係長) 神野真理子 (市三セク)
137、健康福祉局主査(同上・高齢社会福祉総合センター・人材開発研修センター長)   飯島龍二 (市三セク)

まちづくり局 (8名)
138、まちづくり局参事(財・まちづくり公社・事務局長・総務部長) 山寺睦夫 (市三セク)
139、まちづくり局主幹(同上・総務課長) 内山敦夫 (市三セク)
140、まちづくり局主査(同上・経理課経理係長) 田中道夫 (市三セク)
141、まちづくり局主幹(同上・事業課課長代理・事業係長) 鈴木敏夫 (市三セク)
142、まちづくり局主幹(同上・建築課長) 諸橋 豊 (市三セク)
143、まちづくり局主査(同上・建築課第一係長) 西村啓一 (市三セク)
144、まちづくり局主幹(同上・設備課課長代理) 桐生輝雄 (市三セク)
145、まちづくり局主査(同上・設備課機械係長) 降屋 力 (市三セク)

建設局 (7名)
146、建設局主幹(財・川崎市建設技術センター・事務局長) 中村 隆 (市三セク)
147、建設局主査(財・道路管理センター・川崎支部・総務企画課長) 福田敏之 (市三セク)
148、建設局主査(首都高速道路公団・神奈川建設局・建設第二部調査役) 山口 治 (市三セク)
149、建設局主査(日本下水道事業団・事業統括部・東日本設計C電気設計課副参事)   田所 勉 
150、建設局主査(同上・同上・東日本設計C機械設計課副参事) 辻 克彦 
151、建設局主幹(同上・関東・北陸総合事務所・施工管理課主幹【神奈川県担当】)    本竹 光 
152、建設局主幹(財・下水道新技術推進機構・企画部システム開発課長) 金子敏道

港湾局 (2名)
153、副主幹(社団法人川崎港湾振興協会・庶務係長) 飯野和男
154、副主幹(同上・振興係長) 岩崎 久

水道局 (3名)
155、水道局参事(財・川崎市水道サービス公社・事務局長) 岡本和夫 (市三セク)
156、水道局総務部主幹(同上・総務課長) 鈴木俊行 (市三セク)
157、水道局庶務課主査(同上・総務課庶務係長) 松田良久 (市三セク)

消防局 (12名)
158、消防司令補(総務省消防局・消防局総務部人事課勤務) 小谷田 聡
159、消防司令長(神奈川県消防学校・消防職員教育課長) 松永和郎
160、消防司令補(同上・総務部人事課主任) 小池 誠
161、消防司令長(財・川崎市消防防災指導公社・予防部予防課主幹) 丸山澄夫 (市三セク)
162、消防司令・総務部人事課主査(危険物保安技術協会・主任検査員) 村上治三郎
163、消防司令補・総務部人事課主任(同上) 甲斐仁司
164、消防司令補・総務部人事課勤務(同上) 伊藤高志
165、消防司令・総務部人事課主査(財・救急振興財団東京研修所) 鳴瀬雅昭
166、消防司令補・総務部人事課主任(同上) 大沼孝至
167、消防司令補・総務部人事課勤務(財・日本消防設備安全センター) 出口 弘
168、消防司令補・総務部人事課勤務(同上) 青木一彦
169、消防司令補・総務部人事課勤務(独立行政法人消防研究所) 下杉伸一

 これら169名のリストから出資金25%未満の第三セクターへの派遣職員の有無は見えてこないが、それらのセクターに出資する必要性の有無は再検討されるべき時に来ていることは確かであろう。
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